隋(ずい)

 581~618年に中国を支配した王朝で、220年の後漢の崩壊以来、分裂していた中国の再統一をはたした。
日本との関係

 聖徳太子は小野妹子以下を遣隋使として派遣し、国書を煬帝のもとにとどけた。その国書の書き出し部分「日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す…」の表現が煬帝の怒りをかったことは有名である。また、長く中国に滞在して隋・唐の興亡を実際にみた留学生や僧たちは、帰国後、大化の改新で大きな役割をはたした。


唐(とう)

 隋につづいて618~907年にわたり中国を支配した王朝。首都は長安(現、陝西省西安市)。副都として東都に洛陽、北都に太原をおいて広大な領土を支配し、東アジア世界の政治・経済・文化の中心になった。唐代の約300年は安史の乱(755~763)を境に、大きく2つにわかれる。前半期は隋からひきついだ諸制度を完成し、内政的にも対外的にも古代帝国としてもっとも安定した時期だった。後期になると様相は転じて、南北朝(439~589)以来の貴族社会、律令体制の崩壊と節度使の台頭による群雄割拠の時代となる。

 唐代には装飾美術の分野でも新しい発展がみられた。諸外国との交流から、とくにササン朝ペルシャの影響をうけて金工や陶芸に新様式が生まれた。金銀の水瓶(すいびょう)や皿はペルシャ系の伝統を反映している。唐三彩の水瓶や酒杯にはペルシャの金属器を模倣したものもある。この時代の陶芸でとくに重要なのは、中国南部の越州で肌理(きめ)の細かな磁器を焼くようになったことである。これは磁土と長石の粉末をまぜて素地とし、ろくろで成形したのち、1200度以上の高熱で焼成してできあがる。磁器の製造技術が完成するのは次の時代のことであるが、その基礎をつくったものとして唐代の陶磁器は特筆される。(注)

工芸三宝 >陶磁器>中国の歴代作>隋~唐時代

  • 01
  • 02
  • 03
  • 04
  • 05
  • 06
  • 07
  • 08
  • 09


黒釉瓣口壷

 ■唐時代
 ■黒釉・高さ39.9cm
 ■日本箱根美術館所蔵


越窯瓶

 ■隋時代
 ■灰胎青釉・高さ32.4cm
 ■アメリカネルソン美術館所蔵


青磁八角長頸瓶

 ■唐時代
 ■青磁・高さ21.5cm
 ■陝西省張叔尊墓出土


青磁壷

 ■唐時代
 ■青磁・高さ10.4cm
 ■浙江省紹興縣王叔文夫人墓
  出土

 


青磁貼花鳳首瓶

 ■隋時代
 ■青磁・高さ41.2cm
 ■河南省汲縣出土

 

北方窯青磁盤

 ■隋時代
 ■北方窯・直径31cm
 ■日本兵庫県黒川古文化
  研究所所蔵

 


越窯把壷

 ■五代十国時代
 ■灰胎青釉・高さ41.2cm
 ■河南省汲縣出土

 

青磁四足盤

 ■隋時代
 ■青磁・直径36cm
 ■河南省安陽張盛墓出土

 

 

越窯鳳紋盆

 ■唐~五代十国時代
 ■直径13.2cm
 ■日本箱根美術館所蔵

 


青磁獅子

 ■隋時代
 ■青磁・高さ18.5cm
 ■アメリカボストン美術館所蔵

 

影青磁硯(すずり)

 ■唐時代
 ■高さ6.5cm・直径26.9cm
 ■日本・道明寺天満宮所蔵

 


白釉瓶

 ■唐時代
 ■白胎白釉・高さ30.6cm
 ■アメリカシアトル美術館所蔵


白釉瓶

 ■唐時代
 ■白胎白釉・高さ21.6cm
 ■アメリカネルソン美術館所蔵


白磁貼花豆

 ■唐時代
 ■高さ23cm
 ■陝西省西安段伯陽墓出土

 


白釉水瓶

 ■唐時代
 ■白胎白釉・高さ24.2cm
 ■台湾国立歴史博物館所蔵

 

白釉竜耳瓶

 ■唐時代明器
 ■白胎白釉・高さ58.5cm
 ■台湾国立歴史博物館所蔵

 


白磁蟠竜燭台

 ■隋末~唐時代初期
 ■高さ27.5cm
 ■アメリカボストン美術館所蔵


白釉駱駝

 ■隋時代
 ■高さ34.7cm
 ■アメリカボストン美術館所蔵

 ⇒ 拡大図


白磁黒彩官俑

 ■隋時代
 ■高さ72cm
 ■河南省安陽張盛墓出土

 


彩絵宮女俑

 ■唐時代明器
 ■紅陶白衣彩絵・高さ38.1cm
 ■アメリカシアトル美術館所蔵

 

三彩女座俑

 ■唐時代
 ■高さ44.2cm
 ■アメリカボストン美術館所蔵

 

 

馬球打ち女俑

 ■唐時代明器
 ■灰胎白衣
  彩絵痕あり・高さ29.2cm
 ■台湾国立歴史博物館所蔵

 


白釉駱駝

 ■唐時代明器
 ■白胎白釉・高さ35cm
 ■台湾国立歴史博物館所蔵


荷積み駱駝

 ■唐時代明器
 ■紅胎白衣彩絵・高さ26.6cm
 ■アメリカネルソン美術館所蔵

 


白釉駱駝

 ■唐時代明器
 ■白胎白釉・高さ35cm
 ■国立歴史博物館所蔵

 

三彩乗駱駝楽人俑

 ■唐時代
 ■高さ58.4cm
 ■陝西省西安鮮于庭誨墓出土

 

三彩乗駱駝楽人俑

 ■唐時代
 ■陶彩釉・駱駝高さ48.5cm
      楽人高さ11.5cm
 ■陝西省西安鮮于庭誨墓出土

三彩騎馬俑

 ■唐時代明器
 ■白胎彩釉・高さ41cm
 ■台北林語堂所蔵


三彩胡人と馬俑

 ■唐時代明器
 ■白陶彩釉・馬の高さ39.6cm
       人俑高さ28.5cm
 ■陝西省西安中堡村出土

 


三彩馬

 ■唐時代明器
 ■白胎彩釉・高さ57.8cm
 ■アメリカシアトル美術館所蔵

 


三彩馬

 ■唐時代明器
 ■白胎彩釉・高さ68.6cm
 ■アメリカネルソン美術館所蔵

 


牛車と胡人俑

 ■唐時代明器
 ■灰陶緑釉・高さ43.8cm
 ■アメリカシアトル美術館所蔵


三彩舞女俑

 ■唐時代
 ■高さ28.2cm
 ■アメリカフリーア美術館所蔵


三彩武人俑

 ■唐時代明器
 ■白胎彩釉・高さ43cm
 ■台北・個人所蔵

 


三彩双角鎮墓獣

 ■唐時代明器
 ■白胎三彩釉・高さ65cm
 ■台湾国立歴史博物館所蔵

 

三彩独角鎮墓獣

 ■唐時代明器
 ■白胎三彩釉・高さ67cm
 ■台湾国立歴史博物館所蔵

 


三彩盆景

 ■唐時代
 ■高さ18.5cm
 ■■陝西省西安中堡村唐墓出土


三彩炉

 ■唐時代陶器
 ■白胎彩釉・高さ17.3cm
 ■アメリカネルソン美術館所蔵

 ⇒ 拡大図


三彩竜耳瓶

 ■唐時代
 ■高さ47.7cm・口径11.2cm
 ■日本東京国立博物館所蔵

 ⇒ 拡大図


三彩貼花鳳首瓶

 ■唐時代
 ■高さ35.5cm
 ■日本兵庫県白鶴美術館所蔵

 ⇒ 拡大図

 

三彩貼花扁壷

 ■唐時代
 ■高さ18.9cm
 ■江蘇省連雲港出土

 ⇒ 拡大図

 


三彩宝相華盤

 ■唐時代
 ■直径37.5cm
 ■日本東京国立博物館所蔵


三彩罐

 ■唐時代明器
 ■白胎彩釉・高さ28cm
 ■台湾国立歴史博物館所蔵


三彩花紋蓋罐

 ■唐時代
 ■高さ24.4cm
 ■日本東京国立博物館所蔵

 


三彩宝罐

 ■唐時代
 ■高さ21.6cm
 ■アメリカフリーア美術館所蔵

 

 

 

写真は光復書局「中国陶磁手帳」によるものでございます。
サーバー容量制限のため、一部だけ掲載いたします。