安徽省(あんきしょう・アンホイショウ) 中国の南東部、華東にある省。省域は長江とホワイホー(淮河)の二大河川によって、平原のホワイペイ(淮北)、断続的につづく丘陵群のチャンホワイ(江淮)、チャンナン(江南)山地に区分される。面積は13万9899km2。人口は6338万人(2002年)。省都は江淮にあるホーフェイ(合肥)。 |
■経済 |
農業地帯として名高い。食糧、食用油、麻、綿および豚、牛、羊肉の生産量は、いずれも国内で10位以内。長江などたくさんの河川や湖を利用した淡水漁業も盛ん。1978年、フォンヤン(鳳陽)県は国内にさきがけて個人農経営を導入、農村改革の先鞭をつけた。93年の統計では約500万人の農民が沿岸の都市へ出稼ぎにでている。工業は石炭がホワイナン(淮南)、ホワイペイ(淮北)、鉄鋼がマーアンシャン(馬鞍山)、石油化学がアンチン(安慶)を中心としたが、80年代からは家電、精密機械、食品加工も発展している。紙、筆、墨、硯(すずり)のいわゆる「文房四宝」はこの省の特産品である。 |
■歴史と文化 |
安徽は春秋時代に呉楚国に属し、戦国時代に楚に併合された。秦・漢の中国統一によりこの地には九江、衡山(こうざん)などの郡国がおかれた。唐代には淮河以北は河南道、江・淮の間は淮南道、長江以南は江南道に属した。明はナンキン(南京)に都をおくと安徽を国都の直轄地とした。1667年に政治中心の安慶、経済商業中心のホエイチョウ(徽州)の頭文字をとった安徽省が設置された。中国史上最初の農民蜂起(陳勝・呉広の乱)など数多くの歴史的事件の舞台として知られるほか、曹操(155~220)、名医の華佗(208没)など著名な人物の出身地である。アメリカのメリーランド州などと友好関係をむすんでいる。 |
■観光と文化 |
南部の山岳地帯には「五岳に勝る」といわれるホワン山(黄山)、唐代以来の仏教(地蔵菩薩:ぼさつ)の聖地としてさかえたチウホウ山(九華山)などの観光名所があり、江淮の各地には三国・南北朝時代の古跡が多い。中国科技大学をはじめ37の高等教育機関、中国科学院合肥分院(1978年創立)を中心に200近くの自然科学研究機構がある。地方劇の黄梅戯は内外に知られる。
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(資料出所:マイクロソフトエンカルタ2007)
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