黒竜江省(こくりゅうこうしょう?ヘイロンチアンショウ) 中国最北端にある省。北はヘイロンチアン(黒竜江)、東はウスリー川(烏蘇里川)を境にロシア連邦と、西は内モンゴル自治区、南はチーリン省(吉林省)と接する。西、北、東の三方を山にかこまれ、中央部には広大なソンホワチアン(松花江)?ネンチアン平原(嫩江平原)が広がる。冬は長くて寒く夏は短い。漢族のほか、人口の5%を占める満族、朝鮮族、回族など45の少数民族がすむ。省都はハルビン(哈爾浜)。面積は46万3600km2。人口は3813万人(2002年)。 |
■経済 |
ターシンアンリン(大興安嶺)とシャオシンアンリン(小興安嶺)は中国一の面積をもつ森林地帯である。黒竜江省は中国の27%を占める最大の用材生産?供給地として知られる。トウモロコシ、大豆、アワ、小麦がおもな農作物で、とくに中国有数の大豆生産地として有名。水利施設の整備により水稲栽培の面積が拡大、その北限はすでに黒竜江沿岸のヘイホー(黒河)まで達した。ハルビンの発電用タービン、チチハル(斉斉哈爾)の輸送用機械、特殊鋼、チャムス(佳木斯)の製紙、製糖、イーチュン(伊春)の製材などの工業が盛ん。1959年に発見されたターチン(大慶)油田は中国全土の半分近くの原油を生産するほか、石油化学コンビナートも建設された。 交通網が発達し、ハルビンを中心にT字型に接続しているマンチョウリー(満州里)~ソイフェンホー(綏芬河:すいふんが)、ハルビン~ターリエン(大連)鉄道が省内鉄道網の骨格をなす。松花江はハルビンまで1500t級の汽船が航行でき、道路とともに鉄道輸送をおぎなっている。ハルビン~シェンヤン(瀋陽)高速道路も建設されている。ハルビン空港は国内線のほかハバロフスクなどへの国際線をもつ。 |
■歴史 |
古くは遊牧民の漁労?狩猟の地だった。清代には軍隊による屯田が奨励され、農地の開拓がおこなわれた。1897年からロシアによる東清鉄道の建設やゴールドラッシュによって華北から流入する農民が急増した。1931年の満州事変以降、日本の植民地となり、日本から多くの「開拓団」が入植した。46年人民解放軍によって国内で最初に解放された。その後、多くの国営農場が設立され、「北方の広大な荒野」の開発にあたった。三江平原は今でも大規模な干拓事業がすすめられている。 近年、ロシア連邦との国境貿易や独立国家共同体、東欧諸国との経済交流が活発にすすめられている。1994年末までに外資直接投資額は3億4759万ドル、三資(合弁、合作、全額外資)企業は3781社。北海道、新潟県、アメリカのウィスコンシン州などと友好関係をむすんでいる。 |
■観光と文化 |
ハルビンの松花江沿いのリゾート地、チチハルのチャーロン(扎竜)自然保護区、チンポー(鏡泊)湖景勝区、渤海国遺跡などの名勝史跡がある。1~3月に開催されるハルビンの「氷灯祭」は多くの観光客を引きつけている。43の大学、253の国公立研究機関があり、ロシア語教育は国内では有名である。スキー、スケートなどのウインタースポーツも盛んで、多くの代表的なスポーツ選手を輩出した。 |
(資料出所:マイクロソフトエンカルタ2007)
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