湖南省(こなんしょう・フーナンしょう) 中国の中南部、長江中流の南部、ナンリン山脈(南嶺山脈)の北部に位置する省。中国第2の淡水湖トンティン湖(洞庭湖)の南にあることから省名が生まれた。東、南、西の三方を山にかこまれ、北部には海抜50m以下の洞庭湖平野が広がる。漢民族のほか、人口が100万人をこえるミャオ(苗)、トゥチャ(土家)族をはじめとする40の少数民族が、おもに西部と南部の山地にすむ。面積は21万500km2。人口は6629万人(2002年)。省都はチャンシャー(長沙)。 |
■経済 |
古くから「湖南と湖北で実りが多ければ、天下はみちたりている」といわれるほどの穀倉地帯として知られてきた。とくに稲作が盛んで、1993年の生産量は2343万tに達し国内で1位をほこる。養豚業も盛んで、長沙から毎日数千頭分の豚肉が国内各地、とくにコワントン(広東)省、ホンコン(香港)などにむけて出荷されている。洞庭湖周辺では淡水魚の養殖がおこなわれ、「湘蓮」という蓮根は国内的によく知られている。非鉄金属、機械、発電、採炭、鉄鋼、紡績などの工業が発達する。自動車の電装品製造は中国最大の規模をほこる。伝統的な工芸品としては長沙のししゅう、リーリン(醴陵:れいりょう)の磁器、シャオヤン(邵陽)の竹細工、リゥヤン(瀏陽)の花火などが有名である。 洞庭湖を中心に水運が発達する。ペキン(北京)~コワンチョウ(広州)鉄道など5本の幹線鉄道が省内をはしり、自動車網は長沙、ホンヤン(衡陽)を中心にして省内各地にのびている。 |
■歴史 |
古くは、ミャオ、ヤオ(瑶)族の居住地だったが、春秋戦国時代には楚国に属した。前漢時代に長沙国がたてられた。元代には湖広行省の管轄下にあり、1664年洞庭湖を境にして南に湖南省がもうけられた。1949年に解放された。 1992年以降、対外経済交流が活発にすすめられている。94年末までに外資直接投資額は3億3114万ドルに達し、三資(合弁、合作、全額外資)企業は2966社にのぼった。滋賀県、アメリカのコロラド州などと友好関係をむすんでいる。 |
■観光と文化 |
中国5大名山(五岳)のひとつ衡山(1211m)、洞庭湖畔にたつ岳陽楼、自然の宝庫であるチャンチアチエ(張家界)国立森林公園、シャオシャン(韶山)にある毛沢東の生家など数多くの名勝史跡がある。 47の大学、200近くの国公立研究機関、シャオシアン(瀟湘:しょうしょう)映画製作所(1977年創立)などがある。南部のチェンチョウ(郴州:ちんしゅう)には中国女子バレーボールの訓練所がある。紙の発明家蔡倫、中国現代史で活躍した毛沢東、劉少奇、胡耀邦などの政治家、画家斉白石などの出身地である。 |
(資料出所:マイクロソフトエンカルタ2007)
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