寧夏(níng xià・ニンシア)回族自治区 中国西北部、黄河中流域にある省レベルの自治区。北は内モンゴル自治区、西と南西はカンスー省(甘粛省)、東はシャンシー省(陝西省)に接する。国内で面積がもっとも小さい自治区。回族がもっとも集中している地域で、人口の約3分の1を占める。自治区内には清真大寺をはじめ、1000以上のイスラム寺院がある。首府はインチョワン(銀川)におかれている。面積は6万6400km2。人口は572万人(2002年)。 |
■経済 |
ニンシア平原(寧夏平原)の灌漑(かんがい)は2000年以上の歴史をもつ。1949年以降、既存施設の整備・拡張や新しい水利施設の建設で灌漑面積が拡大し、黄河流域は1位である。水稲、小麦、テンサイ、ウリなどの栽培が盛ん。中部の草原では牧畜がおこなわれ、良質の毛皮がとれる「灘羊」はとくに有名で、漢方薬材の枸杞(くこ)、カンゾウ、ホーラン(賀蘭)山に産する硯(すずり)、薬用菌藻植物「髪菜」とともに「寧夏五宝」と称される。採炭、非鉄金属、大型・精密機械、化学肥料、毛織物、皮革、回教徒むけの食品工業が発達する。67年、黄河青銅峡に大型水力発電所が完成した。 南北縦断のパオトウ(包頭)~ランチョウ(蘭州)の鉄道と道路は自治区内の交通動脈で、パオチー(宝鶏)~チョンウェイ(中衛)の鉄道も1995年に開通した。銀川と自治区内の各郷・鎮をむすぶ道路網が整備されている。 |
■歴史と文化 |
古くから漢民族と北方遊牧民との境界地帯だった。秦はこの地に北地郡をおき、黄河沿いに長城をきずいた。11~13世紀、西夏がこの地を征服し国都を銀川においた。漢字をもとにした西夏文字がつくられ、独自の文化がさかえた。元代に寧夏路が設置され、寧夏の名が生まれた。1928年寧夏省は甘粛省から分離独立した。その後、甘粛省、内蒙古自治区との合併、分離をへて58年に寧夏回族自治区が成立した。 近年中央アジア、中東イスラム諸国との経済交流が盛んになり、自治区の建設労働者はイエメン、エジプトなどの建設現場ではたらいている。1994年末までに自治区内の外資直接投資額は727万ドル、三資(合弁、合作、全額外資)企業は325社になった。 |
■観光と文化 |
秦・明代の長城遺跡、賀蘭山麓にひろがる西夏王陵、青銅峡にある百八塔、銀川旧市街の承天寺塔、古い歴史をもつ海宝塔などの名勝史跡がある。寧夏大学、民族大学など7つの大学、49の国公立研究機関がある。 |
(資料出所:マイクロソフトエンカルタ2007)
≫≫≫ ≪≪≪
地域写真募集中 |
地域風景での掲載写真はすべて本サイト閲覧の皆様から提供していただいたものでございます。
お気に入りの地域写真を下記アドレスまで送って頂ければ、選考の上で掲載いたします。 サイズはなるべく350×200以上、出所と簡単な紹介を付けていただければけっこうです。 |