青海省(せいかいしょう・チンハイショウ) 中国の西部、チンツァン高原(青蔵高原)の北東部に位置する省。黄河河谷やツァイダム(柴達木)盆地などをのぞいて大部分は標高3000m以上の山岳、高原地帯にある。高原中央部のチンハイ(青海)湖(4573km2)は塩水湖で、中国最大の湖である。省南部の山地は中国二大河川、長江、黄河の源流である。漢族のほか、チベット(蔵)、モンゴル、回、サラールなど30以上の少数民族がすみ、省人口の42%を占める。中国の中でも民族自治州、自治県が多い省で、省域の95%を占める。面積は72万999km2。人口は529万人(2002年)。省都はシーニン(西寧)である。 |
■経済 |
ヤク、ヒツジ、馬などの放牧がおこなわれている中国5大牧畜地域のひとつである。ヤクの飼育頭数は500万頭をこえ、国内の約半分を占める。牧場の整備などで約40%の牧畜民は、定住輪牧方式を採用した。青海省は漢方薬の名薬「冬虫夏草」の主産地として知られる。国内一の生産量をほこる塩を原料とする化学工業、石油、機械、非鉄金属、毛織物、皮革などの工業が発展している新興工業地域である。ゴルムド(格爾木)では大型石油精製工場や化学肥料工場が建設されている。 ランチョウ(蘭州)~西寧、西寧~格爾木間の2本の鉄道がとおるほか、西寧、格爾木を中心とする道路網が整備されている。青蔵道路はチベットのラサ(拉薩)に通じる大動脈で、貨物輸送の80%をになっている。 近年、対外経済交流が盛んになり、イスラエルとの合資で中国最大のカリ肥料工場が建設されている。1994年末までに外資直接投資額は241万ドルにのぼり、三資(合弁、合作、全額外資)企業は80社をかぞえる。 |
■歴史 |
前2世紀にチベット系のチャン(羌)がこの地に移住した。前121年に漢は西寧に軍事拠点をきずき、西寧西方に臨羌県をおいた。唐・宋の時代は吐蕃の勢力下にはいり、このころから青海の名がよくつかわれるようになった。1928年、青海省が設置された。 |
■観光 |
西寧にある巨大なチベット仏教の寺院タール(塔爾)寺、青海湖自然景勝区、青海湖の北西にある鳥島などの名勝観光地がある。7つの大学と49の国公立研究機関があり、とくに高地環境における生体のメカニズムなどを研究する高原医学の中心地として知られる。 |
(資料出所:マイクロソフトエンカルタ2007)
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