山西省(さんせいしょう・シャンシーショウ) 中国ホワペイ平原(華北平原)の西部、ホワン河(黄河)中流地域にある省。地勢は北東から南西にむかって傾斜し、平均標高は1000m前後である。タイハン山脈(太行山脈)の西にあたるので山西と名づけられた。面積は15万7099km2。人口は3294万人(2002年)。省都はタイユワン(太原)。 |
■経済 |
「足の下はどこも石炭」といわれる中国最大の石炭産地で、埋蔵量と生産量はそれぞれ国内の3分の1、4分の1強を占める。省内にはタートン(大同)をはじめとする6つの代表的な大炭田があり、産出される石炭は国内各地に供給される。太原などを中心に、鉄鋼、重機、化学、発電、電子などの工業が発達する。伝統的な特産品としてはコーリャンからつくる汾酒(ふんしゅ)、中国酢などが有名である。 南北にはしる大同~フォンリントー(風陵渡)鉄道は省内交通の大動脈で、北は大同でペキン(北京)~パオトウ(包頭)鉄道と、南ではランチョウ(蘭州)~リエンユンカン(連雲港)鉄道とつながる。大同~チンホワンタオ(秦皇島)間をつなぐ石炭輸送専用鉄道も開通した。自動車道路や高速道路は太原などを中心に整備され、鉄道交通をおぎなっている。 |
■歴史 |
中国最古の文化が発達した地域のひとつ。伝説上の聖王である尭(ぎょう)の都のあった平陽、舜(しゅん)の都の蒲坂、禹(う:夏王朝)の都の安邑(あんゆう)はすべて省の南部にあったとつたえられる。春秋戦国時代は晋国の地とされ、7世紀初め、李淵は太原に挙兵して隋をたおし、国号を唐とした。明は山西行省を太原におき、このときはじめて山西の名が生まれた。 1984年に大幅な対外貿易自主権が政府からあたえられて以来、対外経済・文化交流が盛んになった。94年末には省内の外資直接投資額が3170万ドルに達し、三資(合弁、合作、全額外資)企業は1323社にのぼった。 埼玉県、アメリカのテネシー州などと友好関係をむすんでいる。 |
■観光と文化 |
中国三大石窟のひとつユンカン(雲岡)石窟、中国仏教の四大名山のひとつウータイ山(五台山)(3058m)、中国五大名山(五岳)のひとつホン山(恒山。2016m)、広勝寺の元代壁画など数多くの名勝史跡がある。中国に現存する宋・元代以前の古代建築物の70%以上は山西にあり、古代建築芸術博物館といわれている。
26の大学、199の国公立研究機関、山西映画撮影所などがある。小麦粉やソバを原料とする麺料理は名物で、珍しい製法の刀削麺や猫耳朶麺がとくに有名。三国時代の蜀の武将関羽、中国史上唯一の女帝則天武后、唐代の文学者柳宗元、楊貴妃などが輩出した。 |
(資料出所:マイクロソフトエンカルタ2007)
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