陝西省(せんせいしょう・シャンシーショウ) 中国の中部、黄河中流にある省。黄河がシャンシー省(山西省)との境をなし、北辺には万里の長城がある。省域は北部の高原、ウェイホー(渭河)がながれる中部の平野、チンリン山脈(秦嶺山脈)のはしる南部の山地に大別される。面積は19万5799km2。人口は3674万人(2002年)。省都はシーアン(西安)。 |
■経済 |
中華人民共和国成立後の水利施設の整備で、中国有数の小麦、綿花の生産地に成長した。北部はコーリャンなどの雑穀が多く、ヒツジ、ヤギの牧畜が盛んである。石炭、天然ガス、モリブデン、水銀はおもな地下資源で、その埋蔵量は国内で3位にはいる。また機械と紡績工業の基地として知られ、発電や電子工業、飛行機、ブラウン管、ミシンの製造も盛んである。 中部を横断するランチョウ(蘭州)~リエンユンカン(連雲港)鉄道やパオチー(宝鶏)~チョントゥー(成都)鉄道など8本の鉄道が州内をはしり、自動車道路や高速道路は西安を中心に整備されている。水運は渭河やハンショイ(漢水)が主体である。1991年に西北部最大のシエンヤン(咸陽)国際空港が開港した。 |
■歴史と文化 |
1963年に藍田(らんでん)県で旧石器時代初めの化石人類、藍田原人が発見された。陝西省は中国文明の発祥の地のひとつで、前11世紀から西周、秦、前漢などの王朝の都がここにおかれた。とくに唐代、シルクロードの繁栄を背景に、西安は国際的な人口100万都市としてさかえた。1935年からの10年間、延安に中国共産党の本部がおかれた。49年に解放された。 1992年に西安が内陸開放都市に指定されてから対外経済交流が加速された。94年末までに省内の外資直接投資額は2億3880万ドルに達し、三資(合弁、合作、全額外資)企業は1652社にのぼった。京都府、アメリカのミネソタ州などと友好関係をむすんでいる。 |
■観光と文化 |
中国でもっともはやく文化がひらけた地域のひとつだけに、他の省にみられない数多くの名勝史跡や文化遺産がのこされている。古都西安、中国革命の聖地イエンアン(延安)、五大名山(五岳)のひとつ華山、諸葛孔明の陣地五丈原などがとくに有名である。
47の大学、205の国公立研究機関がある。西安撮影所からは黄河や黄土高原の自然と人情をえがいた「紅高粱」などの話題作が次々におくりだされ、映画界の注目をあつめている。水利の専門家李冰(りひょう)、「史記」の著者司馬遷、唐代の詩人白居易などの出身地である。 |
(資料出所:マイクロソフトエンカルタ2007)
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